2018/7/10_13　1BAM=67円

サラエボと言うと、サラエボ事件、サラエボ包囲などの

歴史的舞台となったイメージが強いです。

現在の街は、銃弾をそのまま残す建物や廃墟なども目につき

内戦の爪痕を静かに残している印象を受けました。

 

まず、サラエボ事件が起きたラテン橋へ行ってみました。

橋の北側にある外観がおしゃれな博物館。

この前辺りでフェルナンド大公夫妻が銃撃に倒れました。

外観に似合わず博物館内部は大変ショボくて衝撃でした。

ワンフロアー、はいこれだけ。（4マルク）

実際に使われた銃が一番の見ものでしょうか。

サラエボ事件ってツッコミどころ多いですよね。

パレード中に一度爆破未遂が起きてるのに、なぜか続行。

そして運転手。

川沿いを真っすぐ進むだけの道を、なぜ横道に入ったのでしょう？

で、そこに丁度さっき失敗した実行犯がサンドイッチ食べてて

目の前に標的が突然現れたって、本当に偶然なの？

そして自殺を試みた犯人たち、薬は古くて死ねないわ

飛び込んだ川は浅すぎて死ねないわでグダグダ。

しかも殺された大公は、民族主義に理解のある人だったらしく

一族から疎まれていたらしいじゃありませんか。

何だったんでしょうね、この事件。

 

一方、サラエボトンネル博物館は近代仕様でした。

トラム、バス共に終点なので簡単に行く事ができます。

目的地に着くと、バスの運転手が「こっち来い」ジェスチャーをしています。

「わかったわかった、ここで降りるんでしょ？」

「いやいや、いいから来いって」というので運転席へ行くと

帰りのバス時刻表を見せてくれました。

12:10から17:30まで、35～40分間隔で運行。

バスの本数は少な目ですね。google mapでも検索可です。

「あっちの道だぞ」と最後までとても親切でした。

入場するとインターネットに接続する様に案内され

個々に説明を聞くことができます。（10マルク）

オーディオガイドのオンライン版ですね。

これは便利です。

展示物自体は少ないものの

映像ルームではトンネル内での生活、市街戦の映像がたくさん見れ

実際にトンネル内に入ることができるので満足度は高いです。

夏でも中に入るとひんやりしているので、冬は極寒だと想像できます。

しかも雨が降るとトンネル内に水が流れ込むという

なかなか雑な造りになってます。

 

博物館外にはサラエボローズも。

街中だとなかなかカメラを向けにくいので

ここで一枚だけカメラに収めました。

近代戦ならではの記録、映像が印象的でした。

ビルに着弾する様子、振動までもが一般市民レベルで感じられます。

荒野の戦場！とかだと自分とは分けて認識しがちなのですが

サラエボ包囲時の市街戦の映像は銃声が近く、ただただリアル。

生活の場が戦場になってたんだなぁと。

バス停からサラエボトンネル博物館へ向かう途中にも

銃弾跡を残す家がぽつぽつ見られました。

 

スナイパー通りにも行ってみました。

というかメイン通りなので毎日通ることになった道です。

動くものは何でも撃て。女でも子供でも猫でも撃て。

こんな通りの真ん中でキョロキョロしてたら確実にやられてるね。

探さなくてもそこら中に銃弾の跡が残っています。

社会主義国っぽい感じの住宅が並び、

ちょっと暗い感じのするイメージ通りの街でした。

反面、住宅地の中にぽつんとあるレストランやカフェの居心地が良かったです。

もーこれねー、社会主義国風建物あるある。

ほんと観光地以外の飯屋って入りにくいのですが

勇気を出して入っちゃえばこっちのもんっていう。

わーん、すてきー。

店員さんも初めは「何しに来た？」という視線を送ってきます。

しかし、ここでめげてはいけません。

 

一度イタリアンレストランで、特別メニューを作ってくれたこともありました。

メニューが読めなくて「パスタ、ベジタブル」と言ってみると

「スペシャル　フォー　ユー」とまかないっぽいのが運ばれてきました。

ちゃんとアルデンテで美味しかったです。

肉肉しい郷土料理もいいんですけどねー。

こやつらは３日に１度でお腹一杯です。

Airbnbステイ先でセクハラ事件が発生しなければ

予定通り一週間滞在しても飽きない街だったなと。

 

居心地と物価の安さ、歴史を肌で感じられる点も興味深く

ベオグラードに引き続き旧ユーゴ圏気に入っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。