潜水艦の中で漫画や映画の妄想を膨らませる:マラッカ

2017/2/21 1RM=25.5円

潜水艦の中に入れる博物館があるらしい。

潜水艦漫画や映画が好きにとっては大変魅力的です。

マラッカから行けるとなれば行くしかありません。

潜水艦の中に入るのは初めてなのでワクワク。

 

博物館はマラッカ西の中途半端な埋立地にあります。

5号線を西へ向かう11番のバスは、

ターミナル発でチャイナタウンの外れを通ります。

私はチャイナタウンに滞在していたので、

赤バスマークの辺りからバスを拾って行きました。

 

マレーシアのバスは不親切で、バス停には番号表や時刻表は皆無。

インフォメーションセンターでは違う番号を教えられ

本数も少ないので乗るまでに大変時間がかかります。

エアコン付きで安いのはいいんですけどね。1~1.7RM。

 

大通りの適当な場所で下車して、そこからは徒歩。

高級マンションの宣伝ボードだけが寂しく残る

殺風景な埋め立て地を行きます。

何も無いから人も車も全く通りません。

この日は曇っていたのでまだマシでしたが、

雲一つない日に1キロ以上歩くのは厳しいと思います。

日陰は皆無、遠くに見える退役船が寂しそう・・・

テーマパークを造る予定だったのでしょうね。

建てかけのカラフルな建物と塔カッティングボードが残ります。

Google Mapを頼りに、それらしき入口を発見。

地味ですね。

は!!門に小さな注意書きが!

行った日は火曜日・・・セーフ。

こんな所で時間を潰すのは厳しいので、金曜日は要注意です!

 

遠ーーくに潜水艦が見えます。

土地だけは広いので、とにかく歩かされます。

さて、行ってみますか。(入場料5RM)

見学者の人達はみんな車で来ていました。

駐車場で車で来ていた中国人に

「あなたどこから歩いてきたの?日本人?」と驚かれました。

それほど汗だくで憔悴していたのでしょう。

 

他にはマレー人のグループを見ただけで、館内は貸切でした。

まー、これ一隻ですからね。

この土地を盛り上げるぞーって埋め立て頑張ってた

5年前当初はもっと賑わっていたのかも。

 

展示されているアゴスタ70級は、フランスが開発した通常動力型潜水艦。

訓練艦として2009年まで使われ、退役後ここに展示されています。

全長67m、幅6.8m。

潜水艦乗りの生活環境は過酷です。

カビと体臭・汚物の臭いが入り混じる密閉空間で

音を立てぬ様に生活しなければいけません。

 

いざ!潜入。

 

あ・・・見学者の為にエアコン完備。

息苦しさも体験できると思っていたので拍子抜け。

お陰で生き返りましたけれども。

 

まずは魚雷発射室。

潜水艦最強の攻撃力となる魚雷。

攻撃目標を相手よりも早く発見して、魚雷発射!

緊張の走る一番カッコ良いシーンです。

 

ハッチをくぐり続くのは指令室。

身長160cmの私でも少しかがんで通らなければなりません。

幅も狭いです。

攻撃を受けて艦が浸水し、扉の向こうには怪我をした戦友。

「俺はもうダメだ。早くハッチを閉めろ!!」

そんなワンシーンを妄想しながら進みます。

 

通路左右には計器や配線、ダクトがぎっしり。

私これが見たかったのです。

潜水艦乗りの自衛官が主人公の小説を読んだことがあり

特に印象に残っているのがディーゼルスメルと

館内に張り巡らされた配線とダクトの下りなのです。

ディーゼルスメルは画像から想像するだけとして。

うっっ( ゚д゚ )彡はい、想像だけで結構です。

 

一方ゴチャゴチャ加減は実際に見てみたいと思っていたので

本当にぎっしりした艦内が見れて興奮!

限られた乗組員で船を動かす為、

全乗組員が全配線を熟知しないといけないとか。

艦の性能と共に、乗組員の育成もとても重要。

そんな分かり切った内容が、私レベルが読む本に書かれているという事は

現場では常に問題になってる事柄なのだろうか。

談話・漫画等でも必ず出るもんなーこの話題。

「艦を動かすのは人間だ。」って。

レーダーが発達した現代でも、潜水艦においては

ソナーの「耳」に頼る部分が大きいです。

これソナーが使うやつですね、多分。

音から敵味方の判別はもちろんのこと、エンジンの種類

スクリューの調子が悪いとか、艦のコンディションまで分かるんだとか。

ここから艦長が潜望鏡を覗くんだよね。

貸切で良かったです。

独り言が絶えません。

「潜望鏡あげぇー」

「ピンガーを一回だけ打て!」

「はっ!!」とか。

航海図も見てるだけでテンション上がります。

たまに人形が置いてあり驚かされ、船員室へ。

二段、もしくは三段ベッド。

かなり狭いです。

艦内に詳しい説明はありません。

ボードには各国の潜水艦の紹介や、新聞の記事が少々。

Uボートは実際に見てみたいなぁ。

可潜艦から潜水艦という新たな構想を持った兵器を開発した独軍。

速力や火力にばかり目が行きがちですけど、乗組員数にも注目。

同年代・XXI型同クラス米戦艦トースクの約2/3!

これだけで済む様な設計がなされていたんだからスゴイ。

でもまぁ、Wikiでも見れる程度の内容なので、パネルは期待できません。

 

あっという間に出口。

向こうの階段から、中を通ってきたわけです。

行きにくい場所ですし、これだけ?と言えばこれだけなので

是非行ってみて!とは言えません。

 

ただ、海江田四郎や前原一征ごっこがしたい人だけには超おススメです。



最後までお読みいただき、ありがとうございます。



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