粛清しまくったスターリンの人気はいかに?:生まれ故郷ゴリ

2018/9/15 1ラリ=44円

トビリシからのショートトリップに最適なゴリ。

ここはスターリンの生まれ故郷であり

彼の生家が保存され博物館が併設されています。

街全体は静かな田舎町なのですが、

スターリン関連の施設は大変賑わっていました。

 

旧ソ連領では指導者の銅像を探すのが密かに日課となっています。

共産主義を支持しているわけではありませんが

今は無きもの、独裁者、徹底した政策などに興味をそそらるのです。

ソ連崩壊時に破壊を免れた銅像を探せ!

みたいな軽いノリですね、はい。

 

ソフィアには指導者の像が庭に並べられているだけの

社会主義アート博物館なるものがありました。

脳みそパカーっていう謎のオブジェもあるのでおススメです。

キシナウ郊外の公園隅にあるレーニン像。

人気の無い場所にひっそり佇んでいました。

チラスポリではさすが一等地に巨大な像が君臨。

まぁこんな感じでレーニンはそこそこ見かけるのですが

スターリンは所詮後継者、そして評判が悪いのでしょうか

今まで全く見かけませんでした。

 

それが生まれ故郷でなかなかの人気ぶりで

「うちスターリン出してるんで」と言わんばかりの雰囲気。

観光客もたくさん来ていてちょっと驚きでした。

スターリンの産まれた家に群がる観光客。

団体さんのみ中に入れる様でした。

しれーっと後に続いてみたものの即見つかってしまいました。

ちぇっ。

貧しい靴直し職人の家で生まれ、幼い頃は病弱だった子が

22歳になる頃には党を指導する地位にまで上り詰めるのです。

 

博物館へ行ってみましょう。

階段の途中にスターリンが出迎えてくれます。

団体客が3グループもいました。

個人的には静かに周りたかったんですけどね。

残念ながら英語、ロシア語、中国語などが響いていました。

若いころの肖像画からはじまり

レーニンとのツーショット。

熱く革命運動について語り合ったのでしょう。

1905年

ロマノフ王朝に対しての民衆や兵士たちの不満が爆発して

大戦中なのにも関わらず血の日曜日事件や

ポチョムキンの反乱なんかが勃発しました。

ガタガタな現状に後押しされロシア革命は成功し

共産主義国家が樹立されます。

そしてレーニンの死後、ついにスターリンの時代がやって来ます。

猛反発を食らった代表政策が、農地農民強制集団化。

コルホーズで収穫されたものは全て国の物!というやつです。

農機具も共同で一切の私有を禁止するという強硬策。

肥沃な土地ウクライナに目を付け、作物を取り上げて輸出。

結果、豊作なのにも関わらずウクライナでは餓死者が出た程でした。

スターリン曰く

「これも国家福祉増進という高潔な目的の為である!

国内の工業化を実現する為にはある種の犠牲も覚悟せねばならない。

国民は耐久生活に耐えねばならない。」

とのこと。

また囚人たちを強制労働させ、金銀プラチナを採掘。

外貨を得ることに力を注いだのですね。

もちろん粛清も忘れません。

農民、民族主義者、知識人、批判する者、かつての同志も

疑わしきは罰せよ方式でどんどん粛清。

強制労働で過労死、餓死、凍死した人数は計り知れませんが

5,000万人ほど殺したというのが通説となっています。

彼の言葉で気に入っているのがこれ。

「反抗心の無い無力な労働者を育成するには、密告を奨励し

配給を餓死すれすれにし、少し食べ物を増やしてやると

彼らにたきつけることだ。

そうすれば労働力を最大限に引き出せる。

人間の個性は主義など簡単に打ち砕くことができる。」

 

「人間」を洗脳し動かす方法は、民主的だろうが共産的だろうが

同じだと考えさせられる言葉だなと。

食べ物の配給を「金」に置き換えれば通るから。

 

戦勝国によって、ソ連は巨大な牢獄で生きにくく

民主主義は自由で素晴らしいと洗脳されている私たち。

どっちもどっち、人類奴隷化計画だと思うのです。

金金金金・・・・

ただの紙切れに巨大なパワーを付加したのは誰?

都市伝説界には陰謀論など諸説ありますが

所詮市民は逆らえないので、私は楽に生きようと決めています。

 

さてスターリンは死後かなり批判されます。

めいっぱい殺してるからねー。

スターリンと名の付く地名が改名されたり、銅像も壊されました。

だからこそ貴重、彼の着用していた制服。

直筆のメモ。

正直、これらの他の展示物は大したことなくて

見た事ある荒い写真が引き伸ばして展示されてるだけです。

 

グルジア訛りを気にしていたスターリン。

妻が死んだ時にはおおいに悲しんだというスターリン。

息子は若い頃のスターリンにそっくり。

とまぁ、人間的なエピソードもゴリでは許されるのかな。

土産物を買っていく人もちらほらいましたし。

他では見ることのできない貴重なスターリンワールド。

一生分のスターリンを見た気がしました。



最後までお読みいただき、ありがとうございます。



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